【止水板 工事事例】常磐鋼帯株式会社様における大型シャッターへの施工事例（助成金適用）
今回ご紹介するのは、アルミコイルのスリット加工で当社もお世話になっている常磐鋼帯株式会社様が、BCP対策として本社工場の大型シャッターなどに当社の水用心を導入いただいた施工事例です。
併せて、設置場所に合わせた支柱を新たに開発し、止水板をコの字形に設置した珍しい事例にもなりますので、今回取り上げさせていただきました。
こちらの本社工場は、東京湾から数100mの場所に立地しており、海抜も低いことから大雨や高潮時に工場内への浸水を防ぐBCP対策として、水用心の導入を検討いただきました。
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床面の鋼板を避けて止水板を設置するため、新たな支柱を開発
止水板の設置検討場所には複数のシャッターが含まれていました。そのひとつにトラックが出入りするシャッターがあり、アルミコイルなどの重量物を積んだトラックが頻繁に出入りするため、床面の損傷を防ぐ目的で鋼板が敷いてありました。
鋼板が敷いてある部分には止水板を横に連結させるための中間支柱が設置できません。中間支柱を使わず、鋼板の上に3mを超える長スパンの止水板を設置することも考えられましたが、止水板の取り扱いが大変になること、止水板を設置しても鋼板の下から浸水する可能性が高いことから、 別の方法を探ることになりました。
そこで、この設置場所に合わせた新たな中間支柱を開発し、鋼板を敷いた部分を避ける様に止水板を"コの字"形に設置する方法を提案させていただきました。
このようにして、鋼板を撤去することなく浸水対策を行うことができました。設置場所の状態に応じて支柱などの部品を工夫することで、設置工事にかかる費用を抑えつつ止水板を設置可能にする設計開発力が当社の強みです。
止水板設置による防災意識の高まり
常磐鋼帯株式会社様は、今回の水用心設置を非常に喜んでいただけたのですが、単にBCP対策を充実させることができたという効果だけでなく、「年間数回の訓練を通じて社員の防災意識の高まりを感じられた。」というありがたい反響もいただきました。
いざという時の備えとして ”止水板を設置したからもう安心だ” と、そこで立ち止まってしまっては、ゲリラ雷雨に伴う内水氾濫などの有事が実際に発生した際、止水板の設置が間に合わず、建物への浸水を許してしまい、被害を受けてしまう最悪のケースも考えられます。
常磐鋼帯株式会社様のように、いざという時にも適切な対応が取れるよう、日ごろの訓練を通じて防災意識を高めるという取り組みはとても重要だと感じます。
当社もよく学ばせていただきたいと思います。
常磐鋼帯株式会社様は外部経営資源を上手に活用しています
今回ご紹介した常磐鋼帯株式会社様は、国内中堅中小企業向け公的支援機関である東京中小企業投資育成株式会社のサポートの下、日頃から防災意識を高め、会社の持続的成長に取り組んでいるとのことです。
その取り組みの一環として事業継続力強化計画・BCP対策を進めておられ、具体的対策を講じるにあたり、自治体助成事業(コンサルタント派遣・助成金支給)を活用しておられます。常磐鋼帯株式会社様はBCP対策として必要となる浸水防止策として、「水用心」利用を前提とした助成申請を行ったところ、効果が認められ採択されたとのこと。これにより浸水対策を強化するのみならず、投資費用を大幅に抑えることができたとお聞きしております。
最後に
助成金を支給する地方自治体の中には、企業だけではなく、個人も対象としているところが多数あります。さまざまな助成制度を活用することで、企業のBCP対策はより進めやすくなるのではないでしょうか。浸水想定区域内に立地している企業様は、浸水対策に際してぜひ一度検討してみてください。なお、各種助成制度の利用要件や、支給金額の上限などは各自治体によって異なりますので、詳しくは最寄りの各自治体の窓口まで、お問い合わせください。
ご参考：
●中小企業庁「事業継続力強化計画認定制度」
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/bousai/keizokuryoku.html
●公益財団法人 東京都中小企業振興公社「BCP実践促進助成金」
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/setsubijosei/bcp.html
●国の政策実施機関である中小企業投資育成について
東京中小企業投資育成株式会社のホームページはこちら
https://www.sbic.co.jp/
大阪中小企業投資育成株式会社のホームページはこちら
https://www.sbic.co.jp/
名古屋中小企業投資育成株式会社のホームページはこちら
https://www.sbic-cj.co.jp/
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